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食べないで、学校に行く朝

食べないで、学校に行く朝

朝、子どもがごはんを残します。前の日の夜はあれだけおかわりしていたのに、次の朝はパンを半分かじって、もういらない、と言う。そういう日がわりとあります。

小学生のふたりを見ていると、食べる量は日によってまるでちがいます。よく食べる日もあれば、ひと口で箸を置く日もある。体調が悪いわけではなく、ただ今日はお腹がすいていない、という顔をしています。

以前は、それがずっと気になっていました。空っぽのお腹で学校に行かせて大丈夫だろうか、給食まで持つだろうか、と。もっと食べていきなさい、とつい言ってしまって、子どもが渋々口に入れるのを見て、こちらもなんだか嫌な気持ちになる。そういう朝を何度も繰り返しました。

いつからか、言うのをやめました。正確には、言いかけて、のみこむようになりました。無理に食べさせても、機嫌が悪くなるだけで、結局そのぶん残す。だったら、食べられる量だけ食べて、行ってらっしゃい、のほうがいい。子どもの体は、たぶん子どもがいちばんわかっている。そう思うことにしています。

とはいえ、まったく気にしていないかというと、そうでもありません。食べる量を決められないなら、せめて出すものは選んでおこうと思っています。うちの朝はだいたいパンと牛乳、あれば卵。品数は増やせないし、朝から何かを作る気力もありません。でも、そのパンをどれにするか、牛乳をどれにするかは、買い物のときに決められます。

料理が得意なほうではないので、手をかけることでは勝負できません。その代わり、選ぶことならできる。原材料の短いパンを選んでおけば、子どもがその日にかじるのがひと口でも、そのひと口は選んだものになります。全部は無理でも、いちばん口にする回数の多いところだけは、と思っています。

食べない朝は、これからもあると思います。心配がゼロになるわけでもありません。それでも、食べる量は子どもにまかせて、選ぶところは私がやる。そのくらいの分担で、朝のあの言い合いが一つ減っただけでも、ずいぶん楽になりました。


こけもも店主 石本由貴

この記事を書いた人

石本 由貴natural select shop こけもも 店主

福岡県柳川市で、自然食品店「こけもも」の開業を準備しています。
元・歯科衛生士。自然食品のお店で働いた経験から、食と体のことを考えるようになりました。
小学生の子ども2人を育てながら、料理が得意ではない自分でも続けられる「選び方」を探しています。

こけももは、福岡県柳川市新外町の自然食品店です。オンラインショップでも商品をご覧いただけます。

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