暮らしのこと
今日はもう無理、と思う日の話
夕方、子どもたちが「お腹すいた」と言い出す時間になっても、何を作るか決まっていない日がよくあります。買い物には行ったのに、結局何も浮かばないまま台所に立って、ため息をつくところから夕飯が始まる、そんな日です。
もともと料理が得意な方ではありません。凝ったレシピに憧れることはあっても、実際にやってみると手順の多さに疲れてしまいますし、常備菜を作り置きする習慣も、うちにはありません。休みの日にまとめて仕込む姿を見ると、素直にすごいなと思いますが、自分には向いていないのだと、わりと早い段階で諦めました。
だから、もう無理だと思う日は、市販の総菜やレトルトに素直に頼っています。罪悪感を持たないようにしていますし、そもそも毎日きちんと手作りするのが当たり前だとも思っていません。ただ、選ぶときの基準だけは、ここ数年で少し変わりました。裏の原材料表示に、知らない名前の添加物がどれくらい並んでいるか、買う前にひと目だけ見るようになりました。
これは、グリーンコープの活動に関わるようになってから教わったことです。手をかけられない日があってもいい、その代わり選ぶところでは意識してみる、という考え方に出会って、少し気持ちが楽になりました。歯科衛生士として働いていたころも、毎日完璧に仕上げ磨きができる家庭ばかりではないことを、たくさん見てきました。できないことを責めるより、できる範囲でどこを大事にするか決めておく方が、続けやすいのだと思います。
料理が上手にできなくても、素材や調味料を選ぶことならできる。うちが自然食品のお店を目指している理由のひとつも、実はここにあります。頑張って作ることより、いいものを選べば、簡単でも十分おいしいと思える。そんな選択肢を、同じように「今日はもう無理」と思っている方に届けられたらと思っています。
夕方のバタバタは、たぶんこの先も続きます。それでも、選ぶところだけは丁寧にいたいなと、今日も思っています。
この記事を書いた人
石本 由貴natural select shop こけもも 店主
福岡県柳川市で、自然食品店「こけもも」の開業を準備しています。
元・歯科衛生士。自然食品のお店で働いた経験から、食と体のことを考えるようになりました。
小学生の子ども2人を育てながら、料理が得意ではない自分でも続けられる「選び方」を探しています。
こけももは、福岡県柳川市新外町の自然食品店です。オンラインショップでも商品をご覧いただけます。
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