店にならべたいもの
溶けない石鹸 ― 道の駅で出会ったもの
道の駅くるめに立ち寄ったとき、たまたま見かけた石鹸があります。ご夫婦で販売されていて、声をかけたらとても感じのいい方たちで、つい話し込んでしまいました。ものを選ぶとき、つくっている人や売っている人の雰囲気は、やっぱり残ります。
その場で値段を見て、正直「ちょっと高いな」と思いました。ふだん買っている石鹸と比べると、たしかに高い。それでも気になって、ひとつ買って帰りました。
使ってみて、考えが変わりました。
普通の石鹸は、水に濡れたまま置いておくと表面がヌルッとして、溶けるように減っていきます。私はいつもそれが少し嫌でした。石鹸置きの上がべたついてしまうのも、気がつくと薄くなっているのも。
この石鹸は、それがありません。
濡れてもヌルつかず、溶け崩れない。まるで溶けない石鹸のようだと思いました。だから、なかなか減らない。ひとつあたりの値段は高いのですが、使える期間で割って考えたら、思っていたほど高くはありませんでした。
成分を見て納得しました。書かれていたのは、石けん素地と海塩だけ。合成界面活性剤も、防腐剤も、香料も、石油由来の成分も入っていません。塩は瀬戸内海のものだそうです。つくっているのは佐賀県の会社で、九州のものだと知って、なんだか嬉しくなりました。
洗い上がりも、私は気に入っています。つっぱる感じがなく、しっとりしているように感じます。あくまで私の感想ですが、家族の分も含めて、今も使い続けています。
高いか安いかは、値札だけでは決まらないのだと、この石鹸に教えてもらった気がします。長く使えるものを選べば、結果として無駄が減る。食べものを選ぶときと、同じ考え方だと思いました。
これも、店をひらいたら置きたいもののひとつです。
この記事を書いた人
石本 由貴natural select shop こけもも 店主
福岡県柳川市で、自然食品店「こけもも」の開業を準備しています。
元・歯科衛生士。自然食品のお店で働いた経験から、食と体のことを考えるようになりました。
小学生の子ども2人を育てながら、料理が得意ではない自分でも続けられる「選び方」を探しています。
こけももは、福岡県柳川市新外町の自然食品店です。オンラインショップでも商品をご覧いただけます。
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