暮らしのこと
夏休みのお昼ごはん、地味にいちばん悩む
夏休みに入ってから、毎日のように「今日のお昼、何にしよう」と考えている気がします。
朝ごはんはなんとなく決まった顔ぶれがあって、夜ごはんは「今日はこれを作ろう」と少し気合いが入ります。でもお昼ごはんは、その中間でいつも宙ぶらりんになります。品数を揃える気力もないし、かといって何もなしというわけにもいかない。給食がある日は、栄養のことも彩りのことも、誰かがちゃんと考えてくれていたんだなと、この時期になるといつも思い出します。
うちの子どもたちは小学生で、夏休みのあいだは三食のうち二食分の「今日は何にしよう」が、まるごと自分に返ってきます。素麺、焼きうどん、チャーハン、パン。正直、同じようなものをぐるぐる作っている自覚はあります。品数を増やす余裕がない日は、白いごはんと納豆と、あとは冷蔵庫にあるものを適当に並べるだけの日もあります。
それでも最近、少し気持ちがラクになったことがあります。手をかけることをあきらめる代わりに、使う調味料や乾麺、パンなんかを選ぶことだけは続けようと決めたことです。原材料の並び順を見て、知らない名前が並んでいないものを選ぶ。それだけなら、忙しい日でもできます。凝った料理は作れなくても、素材と調味料さえ選んでおけば、簡単なもので済ませた日でも、そこまで罪悪感を持たずにいられる気がしています。
以前、自然食品のお店で働いていたころ、お昼どきに小さな子ども連れのお客さんが、乾麺や調味料の棚の前でじっと表示を見比べている姿をよく見かけました。あのときは「丁寧だな」と思って見ていましたが、自分が同じ立場になってみると、あれは丁寧というより、せめてこれくらいはちゃんと選びたい、という切実さだったのかもしれないと思うようになりました。
品数を増やせなくても、手の込んだものが作れなくても、選ぶことだけはやめない。それが今の私にとって、ちょうどいいがんばり方のような気がしています。
夏休みも残りわずかです。給食が始まる日を、今年もひそかに指折り数えています。
この記事を書いた人
石本 由貴natural select shop こけもも 店主
福岡県柳川市で、自然食品店「こけもも」の開業を準備しています。
元・歯科衛生士。自然食品のお店で働いた経験から、食と体のことを考えるようになりました。
小学生の子ども2人を育てながら、料理が得意ではない自分でも続けられる「選び方」を探しています。
こけももは、福岡県柳川市新外町の自然食品店です。オンラインショップでも商品をご覧いただけます。
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